『歌川国芳猫づくし』~江戸っ子の猫好き浮世絵師~
『歌川国芳猫づくし』~江戸っ子の猫好き浮世絵師~
ねこ作品のご紹介
『歌川国芳猫づくし』は、風野真知雄さんによる著書です。
ストーリー
お上を恐れぬ威勢の良さで知られる国芳も、老いの戸惑いから、死への興味と、そして最後の恋への憧れが泡のように、ぽつぽつと浮かぶ。そんななか、八匹の猫と、一癖も二癖もある弟子たちに囲まれた彼の周囲では、次々と「猫」にまつわる大事小事が起きて―。数々の人気時代小説で知られる著者が、持ち味の諧謔と哀感に溢れた筆致で、猫のいる日常と、淡い恋心を豊かに描きだします。
Googleブックス
https://books.google.co.jp/books/about/%E6%AD%8C%E5%B7%9D%E5%9B%BD%E8%8A%B3%E7%8C%AB%E3%81%A5%E3%81%8F%E3%81%97.html?id=3evooAEACAAJ&source=kp_book_description&redir_esc=y
歌川国芳とは?
歌川国芳(うたがわくによし)は、江戸時代における浮世絵師です。
1797年に江戸日本橋の染物屋の家に生まれて、15歳で初代歌川豊国(うたがわとよくに)に弟子入りしたとされます。
当初はなかなか才能を発揮することのできなかった国芳でしたが、30歳を過ぎた頃の1827年頃に当時流行であった「水滸伝」をモチーフにした「通俗水滸伝豪傑百八人之一人」という作品で一躍有名となりました。
次々と作品を発表していくなかで、天保の改革が始まります。
幕府によって、浮世絵に遊女や歌舞伎役者を描くことなどを禁止されましたが、猫を擬人化して遊郭を描くなど、ユーモア溢れるセンスで切り抜けて、大衆を喜ばせました。
猫好きの国芳
国芳は部類の猫好きとしても知られていて、常に数匹、時には十数匹の猫を飼っていて、懐には猫を抱いて描いていたと伝えられています。
亡くなった猫はお寺に葬られ、家には猫の仏壇があって、そこには亡くなった猫の戒名が書かれた位牌があったといいます。
特に斑猫を好んだらしく、絵に登場する頻度も高かったようです。
国芳の作品
国芳の猫好きと天保の改革という時代背景もあって、国芳の作品には猫が登場する頻度が高かったのです。