猫島~たっしょとも呼ばれる島~

猫島とは?
住民より多くの猫が住んでいるような島のことが猫島と呼ばれています。
田代島とは?
宮城県石巻市に属す島で、「たっしょ」とも呼ばれています。牡鹿半島の先端近くの石巻湾内にあります。
漁業や観光業が主な産業となっていて、猫やマンガの島として知られています。
猫島として知られ渡った始まり
脱サラして島に移住してきて民宿を始めた夫婦が、島の暮らしや釣り、民宿の情報をブログに載せていたところ、テレビ朝日系列「人生の楽園」で田代島は猫が多い島として紹介されました。
その後に、フジテレビ系列「めざましどようび」の番組DVD「にゃんこ THE MOVIE」発売されると、そのDVDに収録された田代島の「たれ耳ジャック」という名前の猫のエピソードの影響で猫好きな人々のアクセスが増加し、ブログは田代島を「猫の島」として発信するようになっていきました。
「にゃんこ THE MOVIE」はシリーズ化して、毎回「たれ耳ジャック」のその後のエピソードが収録されました。
他のメディアでも「猫の島」や「猫の楽園」等と紹介されて、猫を目当てとした観光客が多数訪れるようになりました。
猫神社
島には北東部に大泊港(おおどまりこう)、南東部に仁斗田港(にとだこう)という二つの港があり、その中間のあたりに猫神社があります。
その昔、田代島では養蚕が行われていたので、蚕(かいこ)の天敵であるねずみを駆除してくれる猫は大変大事にされていました。
漁業も盛んに行われていて、番屋(作業小屋兼簡易宿泊所)が多数つくられました。そこへ漁師が食べ残したものを求めて猫が集まってきて、漁師と猫の関係が親密になり、猫の行動で漁の良し悪しを判断するようになったと言われています。
ある日、漁網を設置するための重しの岩を漁師が採取していたところ、岩が崩れて猫に当たって亡くなってしまいました。これに心を痛めた漁師がその亡くなった猫を埋葬したところ、大漁が続いて海難事故も無くなったといいます。
そして、その猫は猫神様(美與利大明神)となり、島内で猫が大切にされるようになったと言われています。
猫神社は、平成21年に国土交通省「島の宝100景」に選ばれました。
ちなみに、田代島では犬は猫の天敵とみなされており、犬を島内に持ち込むことは原則禁止されています。
田代島のアイドル猫「ねこ太郎」
ねこ太郎は田代島のアイドル猫で、本やDVDにも登場して、島内ではグッズも販売されることがあったほどでした。
2016年に亡くなってしまいましたが、ねこ太郎を主役にした猫マンガブログ「田代島ねこ便り」は現在においても連載中です。